74話 痛みをこらえて歩き出す(40週2日目)
時刻はすでに午後12時をまわり、すでに強烈な陣痛が始まってから12時間が経過していました。陣痛の痛みに耐えながら、ゆっくりゆっくり、ベッドの周りを歩き出しました。歩いては、すぐ痛みが襲ってきてベッドに顔をうずめて痛みに耐えるということをLDR室のベッド1周だけ行ないました。
LDRの室のベッド1周するだけと言っても、激しい痛みに耐えながらなので、どれだけの時間がたったかは分かりません。恐らく20分くらいは掛かっていたと思います。なんとか1周歩き、その中でヨメさんに決断を促しました。先程の記事で書いた、お産を進めるために陣痛促進剤を打つかどうかの話です。
これ以上、時間を掛けると、ヨメさん自身の体力を消耗してしまうし、お産を早く終わらせるためには、強い痛みが来る陣痛を乗り越えないといけないといった話を何度も何度も痛がるヨメさんの前でしました。
そしてついに、ヨメさんが自分から決断を下したのです。この決断には今でもすごかったと思っているし、ここまで12時間以上痛みに苦しむヨメさんを見ていたからこそ、よく決断したと褒めてあげたいと思っています。ここで、決断を確認するために何度も、本当にいいんやな。とか、◯◯(ヨメさんの名前)の決断ということでいいんやな?とか、何度も念押ししました。
そしてナースセンターに行って、陣痛促進剤を打ってもらえるようにお願いをしました。ついにお産を進ませる決断をヨメさん自身でしたのです。
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