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73話 昼飯後に陣痛促進剤の決断する(40週2日目)

そんなこんなでLDRに入って4時間、ついにお昼の12時になりました。12時を過ぎると昼食が出てくるのですが、妊婦にとってそんな余裕はありません。朝食が出た時もデザートのヨーグルトをやっと5口ほど口に入れてあげただけだったので、お産を乗り切るためには体力を付けさせなければならないと思って、無理矢理にでもご飯や肉など、力の出そうなものに絞って口に入れてあげるようにしました。

もう要らない、やめて、というヨメさんの言葉を無視して、ひたすら、

「食べな乗り切られへんねん。頑張ってちょっとでも入れよう。」

って言葉を掛けながら、スプーンでご飯と鶏肉、茄子の揚げ物を12~3回に分けて口に入れてあげました。その間ももちろん、猛烈な痛みが襲っています。ちょうどこのタイミングで、12時前だったんですが、お産が4時間進まなかったので、陣痛促進剤を打つかどうか決めて欲しいという話が助産師さんからありました。

陣痛促進剤を打てば、お産が進むから、打ったほうが早いと言われたのですが、今の痛みよりもより激しい痛み(陣痛)を起こさせるものなので、考えるようにと言われました。

助産師さんも、医師も打ったほうがいいと言っていたのですが、ヨメさんはこれ以上激しい陣痛が来ると耐えられなくて死んでしまうと言って、陣痛促進剤を打ちたがりませんでした。そのため、横にいた僕も、促進剤を打つかどうかをいったん考えて、また後でお返事しますとだけ言って、またLDRにヨメさんと二人きりになりました。

「このままやったら夜中になっても出産できないかも知れないって言われてるし、打とうか?」

「いやや。今よりもっと痛いのは耐えられへん」

こんなやりとりが15分ほど続いたので、促進剤を打たなくてもお産が進むかも知れないと思い、「ちょっとベッドの周りを歩いてみようか?」とヨメさんに提案し、少し強引に無理やり立たせて、歩かせ始めました。立つときや歩こうとした時など、すでに陣痛は1分間隔以内で来ていたので、痛みが襲ってきてはうずくまり、また立ち上がってはうずくまるといったことを繰り返しました。

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